これは、株式会社ヒーリングソリューションズ代表・水野博文の個人的な制作記録です。
「更新できるホームページをつくってください」という依頼は、多い。
そして、公開からしばらくすると、「ここを少し直したいのですが」と連絡をいただく。もちろん、それは悪いことではない。制作会社に頼ってもらえるのは、うれしいし、こちらで整えたほうが安全な変更もある。
ただ、内容によっては、もっと気軽に直せてもいいはずだと思うことがある。写真を差し替える。営業時間を変える。募集の一文を直す。ページの順番を少し入れ替える。新しいイベントのお知らせを、トップに少しだけ出す。
WordPressは「更新できるCMS」と言われる。でも、実際には編集画面を開いた瞬間に、どこを触ればいいかわからなくなることがある。
編集できることと、直せることは違う
管理画面にログインできる。文章を入力できる。画像をアップロードできる。それだけなら、たしかに編集はできる。
でも「この見出しを、もう少し上に」「このボタンの言葉を変えたい」「この部分だけ、今月は消したい」と思ったときに、自分で迷わず直せるかは別の話だ。
画面の構造、余白、スマホ表示、デザインのルール。少し触っただけで崩れそうなものが見えていると、人は更新をためらう。更新できないのではなく、失敗したときの責任を自分で持てないから、触れなくなる。
その結果、ホームページは「完成したけれど、動かないもの」になっていく。情報が古くなっていることに気づきながら、忙しさの中で後回しになる。
対話が、編集の入口になってもいい
Prongaで試しているのは、「答えるだけで直せる」編集の形だ。
専門用語を覚えなくても、「トップの一番上の写真を夏らしくしたい」「このサービスを目立たせたい」「価格の説明を、もう少しやわらかくしたい」と伝える。AIが必要な確認をして、変更の候補を見せる。人が確認して反映する。
理想は、AIが勝手にサイトをつくり替えることではない。編集者とデザイナーのあいだにいる、話を聞いて整理してくれる人のような存在になることだ。
「この言葉は、こういう意味ですか」「スマホではこの見え方になります」「この変更は他のページにも影響します」。そういう確認を、難しい管理画面の代わりに対話で受け取れるようにしたい。
安全に直せることも、設計の一部
気軽に更新できることと、何でも自由に変えられることは違う。ブランドの土台になる部分まで、気軽に崩せてしまっては困る。
だからこそ、どこは自分で変えられるのか。どこからは相談したほうがいいのか。変更前に何を確認するのか。そういう境界を見せることが必要になる。
僕は、AIを「自由に何でもできる魔法」にしたくない。むしろ、迷わずに進めるためのガードレールを持った編集環境にしたい。変更案が見える。元に戻せる。必要なら専門家に渡せる。そこまであって、安心して使えると思う。
更新を、特別な仕事にしない
ホームページは、公開した瞬間が完成ではない。季節が変われば、伝えたいことも変わる。お客様との会話が増えれば、書くべき言葉も見えてくる。
だから更新は、特別なイベントではなく、日々の仕事の一部になったほうがいい。
「壊したら怖い」から、「少し直してみよう」へ。そこを越える手助けができたら、ホームページはもっと人の近くに戻ってくると思う。
Prongaは、まだ育てている途中だ。でも、この「答えるだけで直せる」という感覚は、これからのWordPressに必要なものだと感じている。