すでに影響を受けてお気付きの方もいるかもしれませんが、医療系の言葉が含まれているホームページは検索順位が圧倒的に下がってしまいました。

ぼくがお世話になっているお客様も、美容健康癒しの業界の方がほとんどで、この影響を大きく受けています。

健康・癒しのサロンさんは、医療に触れないにしても、なんらかのお客様の悩みを改善するサービスを提供しています。

今回の一連のGoogleの検索順位に対する変更は、そこを直撃したものでした。

この記事については、最近めちゃめちゃご相談が増えた「検索順位が一気に下がった」という課題についてお話をしていきます。

 


 

まず、医療系のワードを含むサイトの検索順位が圧倒的に下がった背景には、Googleが2017年12月6日に発表した日本語検索へのアップデートの影響が大きく関係しています。

医療や健康に関連する検索結果の改善について

https://webmaster-ja.googleblog.com/2017/12/for-more-reliable-health-search.html

Googleが2018年8月1日に、大規模なアルゴリズムアップデートを行った影響も関係していると考えられます。

 

 

Googleが検索順位の改善で取り組んだもの

今回の一連のGoogleの検索順位に対してのアップデートでは、わかりやすくざっくり話すと、概ね以下の特徴があります。

 

記事の専門性と信憑(しんぴょう)性

今回の順位変動で、逆に一気に順位が上がったサイトがあります。

それは、医療機関の専門的な見解や、大学の研究レポートのようなもの。
そして、行政からの発表など。

それらは、圧倒的な信頼度を持っているサイトです。

Googleが、情報発信元の信頼度を評価するようになったのは間違いないようです。

 

逆に言えば、あなたの発信している健康や医療目線での内容が、大学の研究機関以上の信頼度がない場合は、検索順位の上位に表示させるのが困難になったと言えます。

つまり、「あなたの持っている知識のオリジナル性」が問われるようになります。これについては後で触れていきます。

 

 

書かれている記事の内容のノイズの評価

ユーザーが検索したことに対して、サイトのページがきちんと回答”だけ”をしているかが問われるようになりました。

これについては、厳密に言えば、様々に出ているSEO解析を読み込んで行ったぼく自身の解釈となるので、正式なものではない可能性があります。

しかし、自分の中での1つの回答として「これの影響は大きい」と感じた点についてご説明します。

 

それは、「関連記事」を自動で出しているサイト。

 

例えば、ユーザーが「立ちくらみ」について調べたかったとします。

そこであなたは、「立ちくらみ」の原因や対策について、医療に触れないレベルで、癒しサロンの立場から記事を書きます。

 

その記事の下に、「そのほかのオススメ記事はこちら」があったとします。

そこには、あなたが一生懸命に書き溜めた「偏頭痛」や「めまい」や「膝の痛み」についての記事が出ていたとします。

 

Googleにとっては、それらは「立ちくらみ」という検索クエリに対してのノイズでしかないはずです。

「なぜ、立ちくらみについて悩んでる人に、膝の痛みが関係するの? しないよね? 順位下げるね」

となっても、おかしくないはずです。

 

少しおさらいをすると、

なので、健康や癒しを扱っており、なんらかの症状名について言及をしているサイトは、1つずつのフレーズに対してよりシビアに丁寧に、SEOをしていく必要がありそうです。

 

 

 

 

検索順位に打撃を受けたサロン

表現がやや乱暴ではありますが、

「お客様の健康について、本気で考えているサロン」

が、検索順位として打撃を受けた傾向があります。

 

つまり、

こういう症状でお悩みの方は、ぜひご相談ください

と、丁寧に症状名などを羅列しているようなサロン

 

そして、

こういう症状でお悩みの場合は、ぜひこちらもご覧ください

と、関連記事を同一ページに出しているサロン

 

ぼくのクライアントさまでも、サイトに症状名を記載しているサロンは軒並み圏外に飛んでしまいました。

現在、症状名のばらつきや濃度を薄めると同時に、1つの記事(コラム)に対して、1つの内容をしっかり書くことを指導させていただいています。

 

 

医療系のワードを含むサロンは、どう対応していくべきか

医療系の検索ワードを含むサイトの課題はわかったけれど、検索順位の解決策としてはどう取り組むべきか。

これについては、ぼく自身もまだチューニング中ですが、概ね対策の方向性が見えてきたので現段階で発信させていただきます。

そして、改善されたケースの共通点がわかったら、さらに記事を追記させていただくようにします。

 

 

売りたい商品やサービスの表現を絞る

あなたの扱っている商品やサービスと、
あなたの商品やサービスの医療的な魅力や訴求を、一度切り離してみる必要があります。

 

例えば、あなたがインソール(靴の中敷)を商品として扱っているとして、

そのインソールを利用すれば、お客様の慢性的な膝痛や腰痛や肩こりを改善できる可能性があるとします。

 

この場合、トップページやサービスページでは何を訴求するべきでしょうか。

それは、医療系のワードとは切り離した内容での、インソールの特徴や必要性です。

医療系のワードを入れることによって、SEOはめちゃめちゃシビアになるからです。

 

インソールで検索上位にするためにとるべき対策としては、トップページに医療系の症状名をできるだけ配置しないこと。

そして、

など、とにかくインソールの特徴や、一般的な必要性だけに絞ります。

それが、どんな医療的な解決策につながるかというのは、ほかのページで取り組むようにします。

 

 

症状名は画像にする

とはいえ、こだわって作れば作るほど、医療系のワードを入れる必要性が生まれるのはもっともなことです。

現段階の対策としては、症状名を入れるのであれば、画像にしておきましょう。

Googleの画像解析がさらに進み、画像が表現している内容が医療系のものかどうかを判別して評価に加えるようになったら、別の対策が必要となりますが。

現段階では、対策の1つとして、シビアな評価を受けるワードは医療行為にならない範囲で画像にするというのは、1つの手段です。

 

 

症状について語るときは、体型立ててページを細かく分ける

症状について語るべきではないと、言っているわけではありません。
症状について語るのなら、1つ1つ丁寧に掘り下げましょう と、お伝えしています。

その中でも、できるだけ症状名だけにスポットが当たらないようにしながら。

そして、スポットを当てて表現するのであれば、徹底的にわかりやすさにこだわりながら、少なくとも2000文字以上の内容の濃度で。

 

具体的な例としては、トップページ以外のところで、

「インソールが役に立つ症状別のお悩みリスト」というページを作ります。

もちろん、医療行為には細心の注意を払ってください。

 

その中で、解決しうる症状名の記事を、1つ1つ丁寧に書いていきます。

1つの記事(コラム)には、1つの症状名しか出ないようにできるだけ気をつけます。

 

そして、500文字とかの簡単な紹介ではなく、2000文字以上、できれば4000文字以上くらいの熱量を持って、徹底的に症状名とインソールを関連づけます。

キーワードの出現率についても注意してください。

適切なキーワード出現率は、1つのページに対して4.5%〜5.5%程度と言われています。

(弊社の作っているWordPressテーマ「salonote〜サロンノート〜」では、出現率を自動計算して表示しています)

 


 

サロンの思いが評価されないのは悲しいこと

ぼくは、どこよりもサロンの思いにホームページで向き合いたいと考えています。

そんな中で、サロンの思いが検索順位として適切に評価されないことは、悲しいことです。

とはいえ、検索の世界はGoogle帝国なので、そこに背くことは、天に唾を吐くのと同じでなんの意味もありません。

 

今のGoogleの傾向を理解し、尊重し、適切にホームページをチューニングしていくことが、WEB屋に求められる対応力です。

 

また、

「もう、医療系のワードで上位表示したいなら、手っ取り早くGoogle広告を打てばいい」と、アドバイスをしているコンサルタント様がいるのも知っています。

もちろん、そうするのが結果としては早いので、コンサルタントさんの仕事上、意味のあることだということは理解しています。

 

しかし、ぼくらWEB屋は、ホームページそのもので勝負したい。

 

Googleさんの検索結果に対する上位表示を諦めることは、

まだ夢を抱いて毎日練習をしている野球少年に対して、

「もう、プロ野球選手になるのは諦めて、応援団に回ってプロ野球選手の育成に投資すればいいじゃない」

と言うのと同じだと思うのです。

 

ぼくは、まだサロンのホームページを諦めたくない。

まだまだ対応力不足な面もありますが、サロンのホームページに、WEB屋として向き合い続けることには変わりはありません。

また、対策についてもご報告させていただきます。

 

引き続き、検索順位が下がってしまったサロン様への対応を、続けてまいります。