サロンでも、動画セミナーを配信する環境が整ってきましたね。
まずは、企業が配信する講座や、団体が配信する講座を含めて、
どんな配信が行われているか見てみます。
セラピスト誌がプロデュースするWEB動画講座|セラピーネットカレッジ TNCC
月額2,050円で見放題! 212講座569動画配信中
とのことです。(2年2月6日現在)
ネット講座で自分磨き! イーラーニング通信講座のナレッジサーブ
標準的な受講料は、趣味・教養系は800円/月~
プロフェッショナル系講座は1,500円/月~
(2年2月6日現在)
こちらは、開講するのに費用がかかります。
1講座あたり、9,000円/月 (キャンペーン中で初期費用は無し)のようです。
受講費用の70%を、利益として受け取れます。
逆算すると、
1講座 12,857円くらい売り上げていると、30%を手数料で支払ったとしても
講座運営費をペイできます。
利益を上げるなら、毎月13,000円以上は売り上げる計算になります。
1講座1,500円だとしたら、10人分くらいですね。
Schoo
Schooにも、美容関係の講座はあります。
こちらは、月々980円のベーシック会員になれば、すべての動画を見ることができます。
Schooでも、講座開設は募集していますが、美容系の分野では募集終了しているようで、
現在は開講できないようです。
https://schoo.jp/teacher/invite
魔女ラボ動画講座
つい先日、公開された「魔女ラボ」さんのオンライン動画講座です。
こちらは、3,000円ですべての動画を見ることができます。
仕組みとしては、VimeoのPROプランを使っていますね。
https://vimeo.com/jp/professionals
VimeoのPROプランは、年間19,900円(月々1,660円)で使うことができ、
こちらは、売り上げの90%が還元されます。
サロンの動画配信は、やりやすくなっている
上記の配信は、企業のものも、団体のものも、ありますが、
個人サロンも含めて、動画販売は年々やりやすくなってきています。
この記事では、「動画販売が人気だ」ということだけでなく、
個人サロンが、ノウハウを動画で販売するということについて、実践的に詳しく触れていきます。
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動画を販売するプラン
まずは、プランが何よりも大事です。
なぜかというと、この下に書く内容のほとんどは、費用がかかるからです。
例えば、撮影をプロに依頼して10万円かかったとする。
これを10ヶ月で支払い切ろうと思うと月々1万円の売り上げが必要。
また、動画販売の仕組み利用料が月々1,660円(Vimeo)+αで、5,000円かかるとする。
そして、動画販売の売り上げの10%が手数料なので
15,600円くらい売り上げていないと、少しも利益が出ないわけです。
「1本 1,000円で動画を販売するとなると、
月に16人の人に買ってもらう必要があるなぁ・・」
とか、計算をしながらプランを練っていきます。
もちろん、損益分岐点で満足するのではなく、それ以上の売り上げを上げる必要があります。
実際に、個人サロンが動画を販売して利益を上げて行くとうのは
環境は整っているけれど、その分、ビジネスとしてのハードルも上がってきています。
例えば、YouTubeで「アロマ 講座」と検索すると、約 25,700 件の動画が出てきます。
その中でも、20分を超える「講座」的なものは、1,010件も存在します。
※関係ないゲームの動画もたくさん出てきますが(汗)
この無料の壁を、まずは意識しないと、動画販売はビジネスとして難しいだろうと思うのです。
「動画配信をして広告になればいい」は本当か?
無料の壁を意識すると、「動画から利益を上げづらい」ということが見えてきます。
そうすると、よくたどり着く結論が
「動画を見てもらって、サロンを知ってもらえたら広告になるから」
というものです。
本当でしょうか?
例えば、Facebookで動画の告知活動をしている方の動画を見てみると
1動画 100視聴ないものがほとんどです。
また、僕自身、サロン動画を作成して、5000回視聴されているようなものもありますが
その動画を見て、直接サロンに足を運んだという方は、聞いたことがありません。
しかし逆に、
「いつも動画を見ているから、親近感が湧きます」と、お客様に言われた人も知っています。
動画は、道具です。
動画を作ったから、お客様が増えるということはないし
視聴者が10人だったから、意味がない動画ということでもありません。
10人しか見なかったとしても、その10人に対して適切なメッセージツールであれば、
動画は十分な意味をなしているのです。
なので、
「動画配信をして、広告に利用する」
というのは、ビジネスとしてわかりますが
「動画配信をして、広告になればいい」
というのは、期待しない結果に終わることが多いように思います。
短い動画、長い動画、
自撮り、プロ撮影、
多くの人に見てもらえる動画、少なくても意味がある動画
まずは、「何のための動画か」を意識して、制作に着手する必要があります。
動画を撮影するカメラ
動画というと、プロに依頼しなくてはいけないというイメージがありましたが、
動画を自分で撮影することも、最近は人気ですね。
iPhoneや、Androidなどのスマートフォンを使って、高画質で自撮りをしている方も多くいらっしゃります。
個人サロンで講座を配信する場合、動画の制作にはお金をかけすぎない
というのが、僕の考えです。
例えば極端な話、「動画撮影に20万円、編集に20万円、書き出しに・・・」と、
1本の動画を制作するのに70万円近く提案された人の話を聞いたことがありますが
これを、個人サロンで利益に変えるのは、途方も無い時間がかかるでしょう。
動画の制作コストを抑えることができれば、その分利益に近づきます。
だから、スマートフォンで撮影することは、とても理にかなっていると思います。
また、動画を撮影するとなると、ビデオカメラを買う人がほとんどでは無いでしょうか。
いわゆる「ハンディカム」です。(あ、ハンディカムはソニーか・・・)
ビデオカメラは、1台あると便利ではありますが、
ハンディカムを買うのであれば、同じ金額で型落ちのミラーレス一眼の中古を買うことをオススメします。
ビデオカメラを手に持つと、なんだか「動画撮影っぽい」ですが、
あの長い本体には、
が、機能として充実しています。
これ、両方とも、講座の撮影には必要ないものなんです。
それであれば、一定の距離での画質にこだわったミラーレス一眼の方がコストパフォーマンスは圧倒的に高いです。
意識するのは、音声
動画撮影となると、どうしても画質にこだわりがちですが、
それと同じか、それ以上に意識するのは、音声です。
カフェの中で、自然体な感じで、視聴者さんにメッセージを配信するとか、
親近感やリアルタイム性を重視して、即席で配信するというのなら、
スマートフォンのマイク音声で十分だと思うのですが
「講座」となると、聞き取りやすさが必須です。
音声を意識することで、一気に本格的な講座っぽくなるので、
ここにはお金をかけて機材を投入するようにしましょう。
スマートフォンですと、ほとんどの場合、通話用のマイクが同梱されています。
それを延長して、ピンマイクがわりにするのも、1つの手です。
いずれにしても、講座配信であれば、周りの雑音をあまり拾わない方が好ましいです。
例えば、美しい波の音を拾いながら、自然について説明するとか。
海外のカフェで、海外暮らしでの講座を配信するとか。
ワイヤレスのピンマイクが、1000円そこそこで売っていますが、
これは、買うのはやめたほうがいいでしょう。
まぁ・・・いろいろ、経験からです。
ミラーレス一眼カメラであれば、通常、3.5mm ステレオミニプラグがマイク端子としてあります。
一般的な端子が使えるので、外付けマイクも豊富にあります。
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動画の編集をするには
動画を編集するには、iMovieなどの動画編集ソフトが必要だと思っている方も多いです。
もちろん、有料の高機能なソフトを持っているのであれ、それに越したことはありません。
ただ、意外に知られていないのが、YouTubeのクリエイターツールの動画編集です。
英語ですが・・・
実際の編集画面は、こんな感じ。
動画は
月の満ち欠けと精油を味方に・月経トラブル女子へのアロマケア
井 玲子先生
イメージを確認するために、特別にご許可をいただき、キャプチャしています。
こちらは、YouTubeにアップロードした自分の映像を編集して、書き出しできるというもの。
テキストも載せられるし、音声もつけられます。
無料なのに、なかなか高機能でおすすめです。
動画はどこで販売するべきか
これは、なかなか断定しづらい部分ではありますが、
冒頭でも書いたように、配信の方法にはいくつか手段があります。
動画販売をすでに行なっているサービスを使う
「セラピーネットカレッジ」や「Schoo」などの、
動画配信を行なっているサービスを利用するのは、
インフラ面や機材の面でも、最も手っ取り早い方法です。
ただ、セラピーネットカレッジやSchooは、配信する人を厳選しているので、
こちらが「配信したい」と言っても、叶わないことも十分にありえます。
また、利益モデルとしても、運営母体に還元する率が高いので、
手元に入る金額としては他の方法よりも少なくなる傾向にあります。
※一部、全く還元されないという場合もあるようです
あなたに、すでに知名度もあって、講師スキルもあるのであれば、
配信サービスにオファーしてみるというのも1つの手です。
動画販売をすでに行なっている団体に所属する
魔女ラボさんのように、動画配信を始めたチームに所属をするというのも、1つの方法です。
もちろん、入っていきなり、講師として配信できるとは限りませんが、
という意味では、
所属をするメリットは大きいと思います。
自分で動画販売環境を整える
魔女ラボさんが、そうしているように、VimeoのPROプランを使うというのは、
小さなサロンが動画販売を行う方法として、適しています。
Vimeoでは、
など、さまざまな決済プランが用意されているのも魅力の1つです。
YouTubeの限定動画で配信をする
もっともコストをかけずに「配信」をすることができる方法です。
ただ、配信はできても、販売する仕組みがないため、様々な工夫が必要となります。
また、限定動画は、あくまでも「検索や関連動画には表示されない」という機能なので、
SNSなどに動画のURLを貼られてしまったら、一発で拡散されてしまいます。
その後、動画URLの変更をするには、また動画をアップロードし直さなくてはいけないので、非常に非効率と言えます。
YouTubeの限定動画配信で決済をするには
YouTubeの限定動画で講座を配信する場合は、
配信の前に決済を終わらせておく必要があるでしょう。
例えば、最近はやりのプロダクトローンチなどの手法を使って
事前に課金を済ましておきます。
課金は、クレジット決済が導入できればそれに越したことはありませんが
メールのやりとりで事前に振り込んでいただくことも
アナログではありますが、非常に理にかなっています。
その後、登録者に対して一斉に限定動画を配信すれば、
誰かに拡散されたとしても、課金は完了しているので、目的は達成されています。
独自で動画販売の仕組みを構築する・・というのも、1つの手段ではあります。
YouTubeの限定動画販売で
プロモーションするには
通常の一般公開動画では、
動画を作ってYouTubeに掲載することのSEO効果は、非常に高いと言われています。
動画の埋め込まれたページは、埋め込まれていないページと比べて約53倍の確率で検索結果の1ページ目に表示される
しかし、YouTubeを使って動画販売するには、
どうしても限定公開の動画を使わなくてはいけません。
そうなると、検索には上がってこないため、
自分でSEO対策などのプロモーションをする必要があります。
つまり、限定公開動画を埋め込んだページに対して、
SEOをかけて行く必要があります。
そうなると、動画自体にはテキストデータがないため、
せっかく数十分、1時間話した動画だとしても、SEOに有効なテキストがありません。
そこで、動画の中身をテキスト化する必要があります。
そんな時に便利なのが、GoogleDriveでの音声入力です。
動画は
月の満ち欠けと精油を味方に・月経トラブル女子へのアロマケア井 玲子先生
Macでは、Soundflowerなどの再生音を入力に使うアプリを使って利用します。
という流れで、ほぼ自動で、話している内容をテキストにしてくれます。
あとで微調整をしていけば、
動画コンテンツを、SEOに有効なテキストデータとして再利用しやすくなります。
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まとめ
長い記事になってしまいましたが、
小さなサロンが動画販売をする方法について書いてみました。
動画販売は、機材的にも、仕組み的にも
とても身近になってきています。
しかし、だからこそ、動画が溢れていて、
せっかく作った動画を販売するとなると、ビジネス的なハードルも少なくありません。
弊社も、動画販売を開始するべく、準備を進めています。
また今度、ご案内させていただけるようにがんばります。