サロンのホームページでは、

地域名 + 技術名 で検索結果の上位を取りましょう」

と言われてきました。

また、僕もこれまでそう伝えてきました。

しかし、最近の検索事情を考えると、
すべてのサロンに対しては、一概にはそう言えなくなってきていると感じています。

今回は「地域で1番検索されるサロン」を
目指している人に向けて書いていきたいと思います。

はじめに、感情的な部分に、

そして後半で、徐々に技術的な部分に触れていきます。

こんな内容が書かれています

  • 「地域名 + 技術名」で上位をとるということ
  • ペルソナって、結局のところ誰だろう
  • お客様の立場になって考えるSEO
  • Googleのベニスアップデートがもたらした地域戦略
  • 地域一番店を目指すサロンのホームページプラン

「地域名 + 技術名」で上位をとるということ

多くのサロンが、これまで目指してきた「地域名 + 技術名」での検索ですが、

それ自体を否定しているわけではありません。

例えば、弊社が作成させていただいたアーユルヴェーダエステサロン VERMAさまは、

東京 アーユルヴェーダ」という検索ワードで、ホットペッパーを抜いて2位を取得しています。

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これまでずっと1位だったのですが、さすがにNAVERにぬかれましたね・・

でも、このワードで2位だと、アクセス数としては僕が解析しているサロン様の中でも上位となります。

ただ、ここまでの順位を獲得できるのは、ドメインの年月や、書いてきた記事の数など

複合的な要因が影響するので、すぐに目指せるものではありません。

上位表示したいし、頑張ってきているけれど、
実現できていない方

も多いのではないでしょうか。

あるいは、

地域名でのSEOを頑張っているけれど、
集客効果を実感していない

という方もいらっしゃるかもしれません。

それはもしかしたら、サロンのホームページが向かうべき方向性が違っているのかもしれません。

次に、サロンのホームページ集客でよく言われる「ペルソナ手法」について考えてみます。

ペルソナって、結局のところ誰だろう

マーケティングを勉強した方は、聞いたことがあるかもしれません。

「ペルソナを決めて、マーケティングをしましょう」と。

ペルソナとは、あなたのサービスを買ってくれる仮想の人物を決め、
その方が喜んでくれるプランを作りあげることによって

サロンのターゲットを明確にして、集客につなげる手法です。

(ざっくりですみません 汗)

この手法自体は、ぜひ取り組むべきだと思います。

想定するお客様がどんな方なのか、

そして、その方に喜んでいただけるサービスを提供しているだろうか・・

という部分は、とても重要です。

ただ、この手法を取っているサロンの多くが、

本質的な部分にまで触れず、表面的なマーケティングに終わってしまっているように感じます。

それは、

「出産を終えたばかりの
20代後半の女性に
体型を整えながらキレイを取り戻す
ボディメイキングエステを提供する」

みたいなペルソナ戦略を立てた時に起こります。

こういった場合、チラシについ、こう書いてしまいがちです。

「出産を終えたばかりの女性に、
体型を整えながらキレイをお届けする
ボディメイキングエステサロン ◯◯」

みたいな。

違和感を感じた方は、いるでしょうか?

僕は、違和感を感じてしまいます。

それは、ペルソナ手法の半分の地点で、言葉にしているから起こる現象です。

ペルソナ手法は、「仮想のお客様を想定して、その方に喜んでいただける」ようにすることが重要です。

しかし、先ほどのキャッチコピーに主語を補うと「わたし」になります。

わたしは、あなたにキレイをお届けするサロンです

せっかくペルソナを設定したのに、先に話しているのが自分のことなのです。

それは、久しぶりに連絡があった同級生に喫茶店に呼び出され

突然「あなたに、すごくいいビジネスの話があるの」と言われるのに近いかもしれません。

「あなたのメリット」を人質にとった
「わたしの利益」の話だった場合、

お客様は、敏感にそれを感じ取ります。

どんなに素晴らしい製品やサービスでも、

向いている方向が「わたし」だと、伝わりづらくなってしまいます。

「わたし」を出すのは、信頼関係を築くことができた後だと思うのです。

お客様自身が、

「このサロンで、変われるかもしれない」と、感じてくださったなら

「わたしは、あなたを変えることができると思います」と、伝えればいいと思います。

この順番が逆になってしまうと

せっかくペルソナ手法を使って、仮想のお客さまを想定しても、効果が半減してしまいます。

お客様の立場になって考えるSEO

さて、ここまでで、

  • 地域一番のお店になるのは、重要だけれど、ハードルは高い
  • ペルソナ手法を使っても、伝えかたに気をつける必要がある

ということを書いてきました。

これを、SEOに落とし込むと、

地域の1番になる前に、お客さまの1番になる必要があると、
僕は思います。

わたしは、この地域の、1番有名なサロンです」と、言えたとしても

それがお客さまの利益につながっていなければ、伝わらない場合もあります。

「お客さまの1番でいられるように、こういったサービスをご提案しています」

という方向性のほうが、お客さまにはすんなり伝わるかもしれません。

実はこのアプローチは、サロンのホームページのSEOにとっても、とても理にかなっていると思います。

誰もが狙うキーワードで、1位を取るのは、ピラミッド型のトーナメント形式で勝ち進む必要があります。

その過程の中で、たくさんの労力を消費するかもしれません。

しかし、お客さまの中で1番になるには、いきなりピラミッドの頂上に席を置くのに似ています。

つまりそれは、「お客さまの一番近い悩みに対しての回答をする」ということです。

お客さまは、「東京 エステ」で悩んでいるわけではありません。

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「目元のシミ」を「即効」で「薄くする」方法を調べているかもしれません。

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目元のシミを即効で薄くする

検索結果のURLを見ていただくと、トップページよりもその記事に親和性の高い下層ページが表示されています。

繰り返しになりますが、地域名を入れることは重要です。

ただ、お客さまが知りたいのは、地域名ではなく、悩みの解決方法だったりします。

地域検索で1番に表示されなくても、

お客さまの悩みで検索された時に1番に表示されるほうが、

集客効果としては高いと思うのです。

とはいっても、拠点を構えて仕事をしている以上、地域での集客は大事

地域戦略を考えるには、その前にGoogleの検索の仕組みについて理解しておく必要があります。

それが、Googleが行った2014年末あたりに行ったベニスアップデートです。

Googleのベニスアップデートがもたらした地域戦略

あなたが、スマートフォンでこの記事を読んでいるなら、

市役所」で、検索をしてみてください。

位置情報をオンにしているなら、あなたが住んでいる場所の市役所がでてきたのではないでしょうか。

例えば、この記事を執筆している場所は名古屋なので、名古屋の市役所が真っ先に出てきます。

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今、インターネットを見る端末は、スマートフォンのほうが多くなってきたというのは、

すでにご存知だと思います。

スマートフォンは移動する端末なので、「今いる場所の情報」が重要になります。

そこでGoogleがとった対策が、「今いる場所の近くの情報を優先的に出す」というアップデートです。

位置情報をオンにしている端末であれば、自動的にこの対応が適用されます。

Googleのドキュメントを見ると、「特定の位置を検索する」場合の方法として、地域名を入れることが書かれています。

つまり、通常は地域名を入れなくても、その地域の情報が優先して表示されるのです。

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現在地を変更する
https://support.google.com/websearch/answer/179386?hl=ja

では、いよいよ本題。

アロマセラピーサロン」と、検索をしてみます。

僕のスマートフォンでの検索結果は、

  1. 埼玉川越のアロマセラピーサロン フルムーンライツさん
  2. アロマの総合情報サイト
  3. 愛知県東郷町の癒しサロン
  4. 名古屋市池下のアロマセラピーサロン

という順番で、結果が表示されます。

フルムーンライツさんは、現在やりとりをしているので、僕がよく検索するから1位になります。

ログアウトして検索をすると、5位に表示されていますが、順位が入れ替わっています。

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愛知県東郷町のサロンは、僕が東郷町を検索したから。

ログアウトをすると365位になります。

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名古屋市池下のサロンは、僕が池下に通っているから。

ログアウトして検索をすると20位になります。

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つまり、地域によって検索結果の優先順位は変わっているのです。

地域一番店を目指すサロンのホームページプラン

一番最初の話に戻りますが、サロンのホームページが「地域名 + 技術名」 で検索をされることは重要です。

いくらGoogleが情報を読み取ってくれるからといって、地域名を入れないホームページは結果にも反映されません。

ただ、最優先にしなくても、Googleはちゃんと処理をしてくれているのです。

なので、地域一番店を目指すサロンは、
地域検索においてGoogleのサポートを受けるのが一番早いプランとなります。

前提として、地域名が重要なポイントに入っている

大前提として、地域名がホームページにきちんと入っている必要があります。

この情報が皆無であれば、Googleが認識することもできません。

マイビジネスへの登録

Googleのアカウントを持っている方が、比較的簡単に地域登録できる方法は、マイビジネスを使うことです。

一定の手続きをすると、Googleの検索結果に詳細情報が表示されるようになります。

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https://support.google.com/business/answer/2911778?hl=ja

ただ、マイビジネスに出てくる検索結果は、Googleに登録したものであり、

厳密には、あなたのホームページそのものではありません。

マイクロデータ(構造化データ)を使う

Googleに効率的に情報を伝える手法として、「マイクロデータ」というものがあります。

http://schema.org/docs/gs.html#microdata_how

例えばこちらのサロンは、ビューティーサロン という宣言を行い、

  • サロン名
  • 住所
  • 電話番号

などをマークアップしています。

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※ただ、まだ完全なものではないので、住所などもきちんと分割できるように調整したいと思います
※料金の幅や、イベント情報などのデータも今後追加予定です

構造化データを使うことで、リッチスニペットという、検索結果に詳細を出すことにも有利だと言われています。

せっかくなので、これを利用して情報をGoogleに認識してもらうのも効果的です。

まとめ

地域一番のサロンを目指すこと自体の考え方の話から、

それをホームページ戦略に落とし込む部分について書いてみました。

僕自身も、愛知県の田舎でサロンを運営したことがあります。

その地域の人に、ホームページを通じて知っていただくことの重要性は痛感してきました。

ただ、そこにばかり目がいってしまうと

本当にお客様に満足頂いているか?

という、さらに重要な部分から目をそらしてしまいがち。

地域の検索対応は、Googleがサポートしてくれるので、

ぜひもう一度、原点に立ち返り、
お客さまのご要望にお応えするホームページ内容の強化に重きを置いてみてはいかがでしょうか。