最近、YouTubeがさらに身近になって、
動画マーケティングに乗り出しているサロンさんも増えてきました。
僕は、動画を撮影するのは好きですし、動画の魅力は感じているつもりですが、
それをマーケティングに使おうという頭があまり無いタイプの人種です。
いい作品が撮れれば、あとはもう満足・・みたいな(笑
ただ、そんな立場だからこそ、動画マーケティングをめっちゃオススメしている人を客観的にみながら、その言っている魅力も理解できるし、
実際に導入するときの仕組み的な部分も考えたりします。
今回は、サロンのYouTubeを使った動画マーケティングについて書いてみます。
YouTube動画マーケティングは、何がそんなにいいの?
動画マーケティングをオススメしている人の主張として、2つの点があります。
1つは、技術的な問題。
動画が検索されやすいということ
もう一つは、心理的な問題。
動画のほうが魅力を伝えやすいということ
動画が検索されやすい
多くの人が、サロンに興味を持っていようが持っていなかろうが、YouTubeを日常的にみています。
すると、そこには検索したキーワードに沿った「関連動画」が表示されます。
例えば、セルフケアとして「突然の寝違えを治す方法」と、検索したとします。
すると、この記事の執筆段階で1位に表示されたのは、こちらの記事です。
http://sk-imedia.com/nechigae-4140.html
この記事には、動画が貼られています
![]()
[youtube id=aLDXkTLTzaY]
この動画を再生してある程度閲覧すると、
YouTubeは「あなたは、寝違えに興味を持っている人だ」と認識をし、
寝違えや整体に関する動画をオススメに表示しやすくします。
例えば今回は、埋め込んであるYouTubeを閲覧して、関連動画が表示されなかったとしても、
次にYouTubeを開いた時に、それに関する動画が表示される可能性は高まります。
例えば、この動画は京都烏丸御池の整体サロンさんですが、
関連動画には和歌山県や、川口市という表示が見えます。
自分のサロン動画が直接検索されなくても、関連動画を埋め尽くしていれば、見てもらえる可能性は高まります。
つまり、自分が関連する動画をたくさんアップロードしていれば、
動画包囲網を貼ることができます。
つまり、次に見る映像も、あなたの映像の可能性が高いのです。
そうすると、YouTubeは
「この人は、あなたのことが好きな人だ」と認識をし始めて
今度はあなた自体をオススメするようになります。
(今回は、サロンオーナーさんにわかりやすいように極端に話をしています。
実際の処理などについては、より詳しい方の技術的な指導を受けてください)
YouTubeは、関連する動画を複数アップロードするほうが回遊性が高くなり、
結果的に検索されやすくなるという副産物を生みやすくなると言われています。
また、
「各動画の概要部分にURLを貼ると、リンクとして認識されてSEOに強い」
と、まだ言っている方もいらっしゃりますが、それは過去の話です。
導線を貼ることによって、「移動してもらえる可能性がある」とは思いますが、
動画の概要の部分のリンクは、自動的に
rel=”nofollow”
という、「この動画の概要からのリンクは評価しない」という設定がなされます。
なので現在は、リンク自体にSEO効果があるわけではありません。
あくまでも、「移動できる」という程度だと思ったほうがいいでしょう。
やはり、YouTubeマーケティングを考える上での技術的な魅力は、
複数動画をアップロードしていた場合、
1つでもそこにたどり着いた時に自分の動画包囲網を敷きやすいことだと思います。
「まだ、YouTube動画はブルーオーシャンだから、他と差別化できる」
という主張をしているセミナー講師さんもいらっしゃりますし、
そのこと自体は、決して否定をしないのですが、
次に挙げる項目とのバランスが必要になってきます。
動画は、魅力を伝えやすい
1分間で読める文字は、通常は400〜600字だそうです。
1時間だと3万字程度でしょうか。
1文字のデータ量が3バイトだとしたら、どんなに多くても1MB程度の情報量です。
1時間の映像データは約1GB。物理的にも1000倍くらいの情報量があります。
言葉で説明するよりも、映像で伝えたほうが早いし、わかりやすい
ということが言えます。
例えば、
「インドのヘッドマッサージは、めちゃめちゃ特殊で面白いらしい」
と言われるよりも
[youtube id=rN2JZJAdO-c]
これを見たほうがわかります。
伝えられる情報量が多いということは、
効果的にあなたのサロンの魅力や、
技術の特徴を伝えることもできるということです。
ただ、映像を作る人間として、これだけは知っておいて欲しいのです。
同様に、ネガティブ要素もすぐに伝わるということを
映像に高いお金をかける必要は、僕もないと思います。
映像制作って、上を見ると青天井で、20万〜100万の制作もざらにあります。
CMになると、露出する場所も提供するので、桁がさらにあがりますよね。
そこまでのコストをかけず、自分で映像を撮影するということは、
僕も、とてもいいことだと思います。
撮影してみたり、反応をみてみることで、わかることもたくさんあります。
ただ、切れ味のいい包丁を使う時に、
「指を切らないようにね」と伝えるのと同じ温度で、
破壊力のあるツールを使う時は、反動にも慎重になるべきだと思います。
つまり、誤解を恐れずに、強目の言葉でいうなら
イメージを落とす可能性のある映像なら、
出さないほうがマシ
ということです。
極端に言えば、
人の悪口を言っていたり
極端に部屋が散らかっていたり
極端に強目の営業色があったり
極端に薄暗い色だったり・・・
まぁ、通常の撮影では、気づくレベルのクオリティの低さがある場合は、
YouTubeという大海に放つのはやめたほうがいいんじゃないかなと思います。
ところで、
ここで質問です。
さっきの、寝違えた映像を最後までみた人はいますか?
[youtube id=aLDXkTLTzaY]
では、
さっきの、インドのヘッドマッサージの映像を最後までみた人はいますか?
[youtube id=rN2JZJAdO-c]
あなたが、どちらに属しているかはわかりませんし、
途中でやめることが全く悪いことではありません。
ただ、どちらかを途中で止めた人もいたと思います。
また、非常にわかりやすく、ユニークに解説してあったので、
整体の寝違え動画を最後までみた人もいれば、
60秒くらいで飽きた人もいたかもしれません。
逆に、インドのヘッドマッサージの動画は、整体動画の3倍の長さがありますが、
ついつい全部みてしまった方もいるかもしれません。
あるいは、すでにSNSでみていて、途中で止めた人もいるかもしれません。
どちらの映像が優れているという話ではありません。
それは、お客様の目的によるからです。
再生回数が多ければいいわけでもないです。
目的にあったユーザーの目にとまれば、あなたの目的は達成しているはずです。
ただスマートフォンを置いて撮影しただけのインドのヘッドマッサージの映像が、
整体の映像よりも10倍の視聴数があり、
100倍近くの「いいね」を獲得しているのを見ると、
必ずしも手間とお金をかけた映像や、
丁寧に解説した映像が優れていると言えないのも、事実の1つだと思います。
iPhoneなどで、撮りっぱなしの映像を作る方もいらっしゃると思いますが、
自分が想像しているよりも、視聴者は説明を聞かないと思ったほうがいいと思います。
YouTube視聴者の中で、家のパソコンの前に正座しながら、
じっくり見る人もいるかもしれませんが、
多くの場合は、「ながら見」をします。
その時 視聴者は、
あなたが見せたいものを見るのではなく
自分が見たいものを見ます。
あなたが、
「部屋の汚さよりも、私の話を聞いてくれる」と思って撮影した映像を
実は視聴者は
「めっちゃ一生懸命話してるけど、超鼻毛でてる ワロタ」
とか思ってるかもしれません。
繰り返しになりますが、映像をコストをかけず撮影することには僕も賛成です。
ただ、映像を作り始めの時は、ついつい「自分が見せたいもの」に意識がいってしまいます。
ぜひ、視聴者がみたいもの を、漠然と意識しながら、
それをコントロールするわけではなく、
「雰囲気をつかんでもらえたらOK」くらいで撮影されることを、まずはお勧めします。
WordPressに動画リストを読み込む
ついつい、マーケティング的な部分が長くなってしまいました。
最後に少しだけ、WordPressとYouTubeの活用について触れます。
ここまでの中に、2本の映像が埋め込まれていましたが、
両方見ていただけたでしょうか。
もし、見ていただけたとしたら、
あなたのYouTubeアカウントの閲覧履歴には、その2つがインプットされています。
そして今後、もしかしたら「もう一度見る」の欄に表示されるかもしれませんし、
お勧め動画として整体の映像や、インドのマッサージ映像が出てくるかもしれません。
つまり、記事の中にYouTubeを埋め込むことも、けっこう効果的です。
また、わざわざ別のページに飛ばしてみせる必要がないので、ページの滞在時間も延びます。
Googleは、ページの滞在時間もSEOの指標の1つに使っていると言われているので、
YouTubeに移動して見てもらうよりも、埋め込んでみてもらう方が効果的です。
※ただし、滞在時間は「15秒以下は好ましくない」というだけで、
指標の大きなウエイトは占めていないと思われますが、参考までに・・
長くなりましたが、最後に技術的な話。
僕のWordPressテンプレートでは、YouTubeの動画の埋め込みをショートコード化しています。
YouTubeの動画を単体で表示
ショートコードは、[ここに処理] という、カッコで囲うと機能を追加できるものですが、
「youtube id=動画ID」
と入力するだけで、任意の場所に動画を表示します。
また、動画は映像のサムネイルを表示させると、その分重くなるので、
軽くするためにサムネイル画像を直接指定して、画像としてまずは表示するようにしています。
こうすることで、レスポンスを早くしています。
ショートコードの埋め込みはこんな感じ。
//YouTube動画挿入
function youtubeFunc($atts) {
extract(shortcode_atts(array(
'vid' => null
), $atts));
ob_start();
if( isset( $vid ) ){
echo '<div class="text-center"><a href="https://www.youtube.com/embed/'. $vid .'" data-fancybox-type="iframe" class="fancybox youtube">';
echo '<img class="youtube_thumb" src="http://img.youtube.com/vi/' .$vid .'/0.jpg" alt="YouTube Movie" />';
echo '</a></div>';
};
return ob_get_clean();
}
add_shortcode('youtube', 'youtubeFunc');
※崩れちゃうので、最初の< だけ全角にしています(汗
こんな感じのショートコードを、functions.phpに追加
fancyboxのjQueryは必要ですが、こうすると、サムネイル画像を表示しつつ、クリックすればfancyboxで表示します。
動画リストを読み込む
また、動画リストも読み込めるように処理を書きました。
という手間を省けるようにしました。
こちらは、ショートコードで
youtubeList cid=チャンネルID
とすると、そのチャンネルIDに所属しているプレイリストを一覧で読み込みます。
//YouTube動画 リスト挿入
function youtubeListFunc($atts) {
extract(shortcode_atts(array(
'cid' => null
), $atts));
ob_start();
if( isset( $cid ) ){
global $short_cid;
$short_cid = $cid;
}
get_template_part('YouTubeのリストを表示するテンプレート');
return ob_get_clean();
}
add_shortcode('youtubeList', 'youtubeListFunc');
ここでは、short_cid にショートコードの値を代入して、リストテンプレートに飛ばしています。
if (isset($_GET['cid'])){
$channelID= $_GET['cid'];
} if (isset($short_cid)){
$channelID= $short_cid;
}else {
このあたりで、
URLのパラメーターとして値がある場合と、
ショートコードから引き継いだ場合などを条件処理して
channelID に改めて値を代入
$channelID_check = substr($channelID, 0, 2);
if( $channelID_check == 'UC' ){
//チャンネルIDが登録されている場合
$playListID = substr_replace($channelID, "UU", 0,2) ;
} else {
//プレイリストIDが登録されている場合
$playListID = $channelID;
}
実は、チャンネルIDだけでは、動画リストは呼び出せないので、
チャンネルIDからプレイリストIDを生成する必要があります。
最初の2文字の違いなので、その辺りを自動変換する処理を書いています。
$url = "https://www.googleapis.com/youtube/v3/playlistItems?part=snippet&maxResults=50&ContentDetails&status&playlistId=".$playListID."&key=".$gYouTubeAPI;
こんな感じで、YouTubeから動画リストをJSON形式で取得し、それを配列に入れて表示。
そうすると、こんな感じで動画リストを取得します。
ちなみに、リクエスト数が半端なく跳ね上がるので、12時間のキャッシュを効かせて、リクエスト数を減らしています。
※動画取得は1回で最大50件までとなっています
動画制作実績の再生リストを読み込み
[youtubeList cid=PLTFW2AinFMqdA3y-5SdBrjmu6DzTDGQCo]
この記事を書いてから、5回くらい読み込み直してみましたが、
キャッシュから表示されているので、リクエスト数には計上されていません。
Terms of Service
https://developers.google.com/youtube/terms?hl=ja
※念のため、Google YouTube APIの規約を確認しましたが、キャッシュを持つことには問題はないようです。動画や音声を保存する場合や、キャッシュしたデータを加工して使うのは禁止されています。
配列の処理はこんな感じ
※最初の<だけ大文字にしています
$array = json_decode($res, TRUE);
echo '<div id="results" class="youtube_wrap">';
foreach( $array['items'] as $items )
{
$snippet = $items['snippet'];
$item_title = $snippet['title'];
$item_description = $snippet['description'];
$item_date = $snippet['publishedAt'];
$item_thumbnails = $snippet['thumbnails'];
$item_resourceId = $snippet['resourceId'];
echo '<div class="youtube_item col-xs-6 col-sm-6 col-md-3"><div class="thumbnail clearfix">';
echo '<a href="https://www.youtube.com/embed/'.($item_resourceId['videoId']). '" data-fancybox-type="iframe" class="fancybox">';
echo '<img class="img-responsive" src="'.($item_thumbnails['high']['url']). '" />';
echo '<h2 class="h4">'.$item_title. "";
//echo $item_description. "<br>"; ※概要は読み込まない
echo '<div class="text-center f-small">'.date("Y年m月d日", strtotime($item_date)). '';
echo '</a>';
echo "<div class='youtube_link'><a href='http://www.youtube.com/watch?v=".($item_resourceId['videoId'])."' target='_blank'><i class='fontColor fa fa-external-link-square'>";
echo '</div></div>';
}
echo '';
的な・・・
※プログラム素人なので、より専門的な方に相談してください(汗
これで、僕のテーマ上では、WordPressを活用して、動画埋め込みが簡単にできるようにしました。
WordPressでのYouTube埋め込みを便利にして、
動画マーケティングを加速する方法についてでした。