ホームページのご予約フォームを通じてお客様からご予約を頂いたものの、
その確認へのお返事を頂けない場合が最近多発していますね。
せっかくご予約いただいて、その確認をしたくても
お客様の手元には確認メールが届いておらず、
断わり無しでのご予約のキャンセルや
最悪の場合は、「その後、連絡が無い!」という
お叱りに繋がってしまうケースも。。
この記事では、
という3つの流れで、ご紹介して行きます
なぜお客様の手元にメールが届かないのか
理由のほとんどは、「迷惑メールだと思われている」からです。
誰に?
ほとんどの場合、携帯電話のキャリアに・・です。
つまり、softbankや、docomoや、auにということです。
迷惑メールフィルターの脅威
こちらは、softbankの迷惑メール設定です。
画面の一番上に「迷惑メールフィルター 強」を推奨するリンクが表示されます
それだけ、迷惑メールが多くて多くのユーザーが困っているということですね。
では、その強設定というのは、どういうものかというと、こんな注意書きがあります。
メルマガ等であっても、迷惑メールとして判定されてしまう可能性がある。
つまり、サロンからのメールも迷惑メールに振り分けられる可能性があるということです。
お客様がサロンのメールを受け取るには、「受信許可リスト」への登録を行う必要がありますが、
この作業をお客様にお願いして、行って頂く必要があります。
それは、お客様のIT知識や、年代によっては困難なケースもあるでしょう。
パソコンからのメールを一括受信拒否
また、ワンクリックでこんな設定も可能です。
こちらはSMSとMMSの設定ですが
これを有効にされると、パソコンからのメールは一切届きません。
また、i.softbank.jp などの、通常のe-mail設定のほうでも、
ほぼワンクリックでパソコンからのメールを拒否するボタンがあります。
これを設定しているユーザーには、e-mailであってもパソコンからのご予約確認メールは届きません。
今回は、ソフトバンク携帯の画面でしたが、キャリアそれぞれで設定画面が違い
特にauとdocomoのお客様には、年々パソコンメールが届きにくくなっているという相談を頂きます。
お客様へのご予約確認を、パソコンのメールアドレスで行っているサロンは
「届かないリスク」と向き合って行く必要があります。
補足情報 docomo限定の問題について
docomoのメールアドレスの中には、「.(ドット)」が連続しているものがあります。
これは、実はメールアドレスの標準規格からは外れています。
なので、ほとんどのパソコンのメールソフトでは、このアドレスに送ることはできません。
Gmailからは、送れるという情報もありますが、さらなる検証が必要です。
もし、お客様のメールアドレスに、
ドットが連続していたり、ドットで終わっていたりする不自然なアドレスがあった場合
届かないリスクが非常に高いので、さらなる注意が必要です。
メールが届かない場合はどうしたらいいのか
お客様にメールが届かない場合の、すぐにできる対策としては、以下の方法が考えられます。
お問い合せフォームで、迷惑メールに入る可能性のことをお伝えする
まずは、こういった事実を周知することが考えられます。
お問い合せフォームの確認項目に、
「必ずメールが届くように、○○.comからのメールは受信許可して下さい」と伝えます
お客様には、各キャリアのメール設定画面を開いて頂き、受信設定をして頂く必要がありますが
これがなかなか困難に感じる方もいると思うので、現実的には厳しいケースが多いです。
開封通知を要求して、メールを送る
お客様に喜ばれる方法ではありませんが、開封したかどうかを確認する機能もあります。
Windows Liveメールでは、
「送信するメッセージすべてに対して、開封確認メッセージを要求する」というオプション機能があり
これをチェックすると、受信した側が開封すると、開封確認メールが届くようになります。
また、Gmailの企業アカウントを持っている場合も、開封確認を送ることができます。
ただ、この方法は受け取る側にとっては多少不自由な機能となるため
お客様には、かえって嫌な思いをさせてしまうことにもなりかねないことに注意しましょう。
お店で携帯電話を持ち、ショートメッセージで連絡する
先述の通り、
「パソコンからのメールを迷惑メールにする」という対策が比較的取りやすくなっています。
それならば、サロンで1台携帯電話を持ち、携帯電話同士のメールにすると届きやすくなります。
iPhone同士だと、相手が設定でオフにしていなければ、既読の確認もすることができます。
こちらの開封確認であれば、元々ある機能ですし、スマートです。
電話番号の入力を必須にして、お電話で確認する
最後に、もっとも安全な方法としては、従来通り多少面倒でもお電話で確認する方法です。
サロンでは、上記の方法をとったあと、
最終的にはお電話で確認をされているケースも少なく無いようです。
人気サロンに聞いてみた
東京のアーユルヴェーダサロン VERMA様に、
ご予約の確認は、どのようにしているかヒアリングをしたところ、
以下の回答を頂きました。
当サロンでは、携帯メールからのご予約については、サロン用携帯から返信しています。
また、その他の場合ですが、
当サロンからの返信メールに再度返信いただいたら予約確定となる旨を明記しております。最後に、1日経ってもご返信がない場合には、届いていないと判断し、
お電話するか、やはり携帯から再送して確認をとっております。
※オーナー様に掲載のご許可を頂いて掲載しております。
このように、何重にも対策をとらなければ、
お客様との直接のやりとりが困難な時代になってきています。
メールが届かないという事実を重く受け止め、事前に対策方法を決めておくことをお勧めします。
ご予約確認に便利なツール
こういった時代の流れを反映して、最近はさまざまなご予約管理サービスも出てきています。
(2015.7.4現在)
ここでは、実際の導入というよりは、こんなサービスもありますという概要をお伝えしておきます。
ただし、全ての機能を調査したわけではないので、どのサービスもあくまで紹介レベルとさせて頂きます。
導入はくれぐれも自己責任でお願いいたします。
リウムスマイル
「小さなお店」に徹底的に特化した、
ホームページ作成+顧客管理機能のサービス。
メールフォームの設置から、フォーム経由で届いたお客様からのメールのやりとり履歴の確認ツールなど
サロンにとって重要な「お客様とのやりとり」を一元管理できるサービス。
多彩な顧客アプローチと、その管理を一元管理できるのはサロンにとって嬉しいサービス
ispot の予約・顧客管理システム 「ripico」
https://my-ripico.cosme.net/pr/
サロン紹介サイトの老舗 ispotが出した顧客管理の答え
サロンでは、すでにispotへの掲載を行っているお店もあると思います。
ispot加盟店は無料(一部例外あり)で使うことができる予約・顧客管理サービス。
サロン紹介の老舗だけに、小さなサロンの要望に応えられる機能が詰まっています。
ホットペッパービューティー 『SALON BOARD』
ホットペッパービューティーを契約しているお店は
無料で使えるSALON BOARD
お店の予約・顧客管理としては、強力なツールです。
実績の多い大手企業ならではの対応力はさすがです。
「Coubic (クービック)」 予約システム
シンプルな操作で、無料で開始できる予約管理サービス
貼付けコードをホームページに貼付けるだけで、すぐに予約管理と顧客管理を開始できるのが便利
また、エリアは今のところ限られていますが、
「当日・直前予約サービス Popcorn」との連携も面白い
LINE@
最後に、ちょっと特徴的なものをご紹介します。
みなさんご存知の『LINE』の企業アカウント
個人アカウントとは別の公式アカウントを無料で作ることができます。
こちらは、顧客管理という観点とは異なりますが、
「メールが届かなくなった」という状況を考えて、次のコミュニケーションツールとしては注目できます。
ポイントとしては、お客様からのアクションにお応えする形でのやりとりであることです。
友だちになったからといって、勝手に1対1のやりとりを開始することはできません。
※一斉配信は、1000通/月 までは無料 (2015.7.4現在)
お客様からのご予約の受付方法として、LINE@を導入してみるというのも
今後は広がって行くかもしれません。
※ただし、やはり十分な知識は必要なので、よく勉強されてから導入して下さい。
まとめ
色々と、便利なサービスもご紹介しましたが、
ほとんどのサロンさまが、自分のホームページに設置した「お問い合せフォーム」を中心に
アナログなご予約管理をされているのが現状だと思います。
また、そのほうがいいというケースもあるのは事実です。
便利なツールにも、メリットとデメリットがあります。
便利なツールを使うことで、自分で仕組みを考えるよりも遥かにカンタンに、
何万件もの実績をベースにしたノウハウを盛り込んだ仕組みを導入できます。
しかしそれは同時に、その仕組みにある部分縛られるという意味でもあります。
たとえば、携帯電話を契約したら、その携帯電話が使いづらくてもある一定期間は使い続ける必要があります。
カンタンにコロコロ変えることが難しいのです。
ご予約管理も、一度その仕組みで管理を始めると
やはり別のサービスに乗り換えるには、労力が必要でしょう。
そういった意味でも、自分のサロン独自の管理方法を作っているサロンのほうが強い場合だってあります。
便利なサービスを導入するのも
自分のサロン独自の方法を構築するのも
一長一短。
何よりも、時代の背景を勉強し、リスクを理解した上で、
自分のサロンに合った方法を考え続けて行く努力が、ますます必要となります。