お客様とのやりとりは、徐々にダイレクトなものに発展して行くべきだと思います。

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例えば、街角でチラシを配っている段階では、
そのお店は、まだまだ『他人』

でも、お客様がメールマガジン登録をして頂き、
直接お店の情報を入手し始めると『知っているお店』

初めてお店に足を運び、誕生日メールをもらったりすれば
『いつも行っているお店』

になるなど、

よりダイレクトでパーソナルな部分に情報を届けられるように

発展して行きます。

 

その時に、とっても便利なのが、メールマガジン

すでに、この手の話は十分ネットに書かれていると思いますし、

読んでくださっている方は、重要性は理解されていると思います。

 

そこで今回は、

実際に無料でメールマガジンを導入する時の方法と、

それを使ってどう運用するかというスキルの部分について書いて行きます。

 

メールマガジンを発行するツールの違い

メールマガジンと聞いて、真っ先に頭に浮かぶのが「まぐまぐ」という方も多いと思います。

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またすでに、お店で多く導入もされている
acmailerを活用されている方もいらっしゃるかもしれません

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http://www.acmailer.jp

 

お店にとって、何を選んだらいいかと聞かれたら、

僕は、「まずは、acmailerで」とお伝えします。

 

まぐまぐは、「メールマガジン配信スタンド」と呼ばれたりします。

サービス紹介にも書いてある通り「インターネットの本屋さん」であり、
チラシやダイレクトメッセージではありません。

あなたのサロンが既に有名で、不特定多数に対して大量のメールを配信したい場合は、
まぐまぐを使う選択肢も有りだと思います。

 

ただ、500人以下くらいのお客様に対して、パーソナルなメールを届けたい場合は、
「メールマガジン配信ツール」である、acmaierのほうが目的に合っていると思います。

 

カンタンに以下にわかりやすい表を作ってみます。

「まぐまぐ」と「acmailer」の違いについて

  まぐまぐ acmailer
配信先情報 まぐまぐが所有 サロンが所有
名前の差し込み ×
配信先の絞り込み ×
予約投稿
媒体としての力 ×
費用 基本的には無料
ただし、
メールリストを登録する場合に
有料(1万円/月 程度)
無料
ただしサーバー代が必要

 

その他に、ステップメール機能だとか、色々と選ぶべきツールはありますが、

  • まずは、当面のメールアドレスリストを収集する
  • 顧客フォローとしてのメールマガジンを発行する

という目的であれば、acmailerをまずは選択すればいいと思います。

 

メールアドレスが増えてきて、

配信機能に不足を感じるようになってから、

他の有料サービスにお引越しをしても遅くはありません。

 

そこで今回は、acmailerを導入する方法をご紹介します。

 

acmailerの導入の仕方

acmailerを実際に導入するには、おおむね以下のステップとなります。

  1. acmailerのCGIをダウンロードする
  2. インストールをする
  3. 初期設定をする
  4. テスト配信をする
  5. 顧客リストを流し込む
  6. 本番配信

 

また、acmailerを使うには、サーバーを契約していることが重要です。

まぐまぐは、「メール配信システムを使わせてもらう」のに対して、

acmailerは、「メール配信システムを自分の手元に置いておく」イメージです。

 

サーバーは、そんなに高くなくても大丈夫ですが、

それぞれ配信数には上限がありますのでご注意下さい。

ロリポップ
  • コロリポプラン…1時間 100件、かつ1日 1,000件まで
  • ロリポプラン……1時間 300件、かつ1日 3,000件まで
  • チカッパプラン…1時間 1,000件、かつ1日 10,000件まで
  • ビジネスプラン…1時間 1,000件、かつ1日 10,000件まで

※お試し期間中は、全プランともに1日50件まで

xserver
  • 1,500通/時間
  • 15,000通/日

全プラン共通

さくら

ビジネスプロでは15分間で250通
(過去のデータより)

※記事投稿時のデータとなります

 

ここでは、すでにサーバーを契約して、FTP接続が可能なことを前提に話を進めます。

 

  1. acmailerのCGIをダウンロードする
  2. インストールをする

については、すでに過去記事がありますので、こちらの記事を参考にしてみてください。

無料でメールマガジンをするなら
https://www.healing-solutions.jpblog/archives/371

 

インストールが完了したら、初期設定を行います。

 

初期設定をする

インストール後、ログインをすると、こういった画面になります。

スクリーンショット 2015-06-24 8.53.36

まず、配信前に必要な設定は、以下の通りです。

  1. 自動返信メールを作る
  2. 配信テンプレート(署名)を作る
  3. 絞り込みたい情報を登録する

 

自動返信メールを作る

初期設定のままでは、メールアドレスを登録した時に、シンプルな返信しか届きません。

「ご登録ありがとうございます!」という気持ちを伝えるためにも、この部分は最初に設定しておきましょう。

設定は、メールテンプレート > 自動返信メール です

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ここに最初に登録されているのは、以下のシンプルなもの。

メールアドレスが登録されました。
—————————
メールアドレス:{EMAIL}
—————————

ここを充実させて行きます。

例えば、

○○サロンのメールマガジンへのご登録、ありがとうございました!

このメルマガでは、
{COL1}さまのビューティフルなライフにアプローチするために
トレンドにアダプトしたコンテンツをリーチしていきます!

{COL1}さまが登録下さったアドレスは
{EMAIL}
ですが

「こんなメルマガ、登録した覚えねーよ!」
という場合は、

{DELURL}
から、1クリックで解除いただけます(シクシク)

 

—————————
○○サロン

東京都山田区鈴木町1−3−5
03-3333-****

あなたのライフにアダプトするサロン!
—————————

的な。

 

この時に、{COL1} という、得体のしれない記号が入っていますが、

これは、「自由項目」という機能で、この場合はお客様のお名前に設定してある想定です。

 

自由項目を登録する

上記のような{COL1} は、自由項目となります。

これは、絞り込みや差し込みにも使える「自由に設定できる項目」です。

 

例えば、お客様の

  • 氏名
  • 性別
  • 電話番号
  • 生年月日

などを、登録フォームで記入して頂ければ、

その情報で絞り込みつつ「○○月生まれの■■様」と、

お一人お一人に合わせたメールを配信することも可能です。

 

使用可能な項目は、こちらです。

右側に「自由項目」があり、10個まで設定できることがわかります。

スクリーンショット 2015-06-24 9.34.09

自由項目の登録は、 各種設定 > 自由項目設定 となります。

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ここでは、

  • 項目名
  • 必須かどうか

を設定できます。

 

例えば、どうしても確認をしておきた「姓名」は必須で、

お電話などの詳細項目は、自由設定にするか、

項目だけ作っておいて、登録フォームには追加せず、あとで手動で入力することも可能です。

 

機能があるため、多くの項目を聞きたくなってしまいますが、

入力する項目が増えるにつれて、登録する気持ちも減ります

ここでは、最低限の質問内容に抑えておきましょう。

 

自由項目は、配信の時の絞り込みにも使えるので、

例えば「顧客種別」を

  • お得意様
  • 常連様
  • 2回目以降
  • 初回
  • お叱り

など、分けておいて、それぞれに別のメールを配信するということも可能です。

ただ、こちらも先ほどと同じで、項目を細かく分けるほどに配信の手間も増えます。

できるだけ、一律で配信ができるようにしておき、最低限の絞り込みに抑えた方が運用は楽です。

 

この自由項目が、1〜10まであり、

それぞれ、{COL1} 〜 {COL10} まで対応しています。

 

配信テンプレート(署名)を作る

配信テンプレートを事前に作っておくと、配信の時に楽になります。

これは、メールで言う「署名」にあたります。

その「署名」を、いくつか登録しておくことができます。

 

例えば、

  • 通常配信用
  • リピーター限定用
  • 広告入り

など。

設定は、

メールテンプレート > 配信メール です。

既に、3つの基本テンプレートが登録されているので、これを修正する形でも構いません。

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「編集」をクリックすれば、中身を修正できます

また、「デフォルト」を選択しておけば、メール配信の度に、まずはそれが挿入されます。
その際には、必ず「デフォルト更新」をクリックしましょう。

 

テスト配信をする

ここまで設定できれば、基本的な初期設定は完了です。

まずは、自分自身にテスト配信をしてみましょう。

 

テスト配信のためにも、自分の情報を入力しておく必要があります。

まずは、 メールアドレス管理 > メールアドレス一覧 から、自分の登録情報を表示させます。

 

管理者は、必ず1番目の登録アドレスとして登録されています。

編集ボタンをクリックします。

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すると、先ほど登録した自由項目が設定されているので、自分自身の項目を入力してみましょう。

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これで、自分のテスト情報が登録されました。

では、いよいよテスト配信です。

 

配信は、メール配信 タブから行います。

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メール配信をクリックすると、「テキストメール配信」が選択されます。

まずは、テキストメールで配信を行うのが、間違いないでしょう。

 

「送信件数」が1件であることを確認したら、配信テンプレートを選びます。

先ほど作成したテンプレートを選択できます。

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内容を調整したら、送信確認画面 > テスト送信 を行います。

すると、送信完了画面に移動します。

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こちらが、実際に届いたメールです。

赤で囲ってある部分が、自由項目などに置き換えられています。

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これで、配信の準備が整いました。

あとは、お客様に配信を行うだけです。

 

 

顧客リストを流し込む

お客様にメールを配信するためには、お客様のメールアドレスを登録する必要があります。

メールアドレスを登録する方法は、2つです。

  • 自分の手元にあるカウンセリングシートから、自分でデータを入力
  • お客様自身に、メルマガ登録フォームから登録を行って頂く

 

すでに、カウンセリングシートなどでメールアドレスをヒアリングしている場合、

そして、「メルマガ配信 可」などのチェックボックスで、配信の許可を頂いている場合は、

そのメールアドレスをacmailerに登録して行きます。

くれぐれも、無断で配信することの無いようにしましょう。
どうしても配信したい場合は、

「メルマガを配信させて頂いてもよろしいでしょうか?」と確認をし、
許可を頂いたお客様だけに配信するようにします。

 

サロン側で登録する方法は、2通りです。

  • 入力して一括登録する
  • CSVを使って一気に登録をする

 

入力して登録する

メールアドレスの数がそんなに多く無い場合は、acmailerに直接記入して登録して行くのがいいでしょう。

 

メールアドレス管理 > メールアドレス登録

から、「テキスト貼付け」部分に、登録したいアドレスを改行で区切って入力して行きます。

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「一括登録」をクリックすれば、複数のメールを一括で登録することが可能です。

 

また、この際に、設定してある自由項目も一緒に登録が可能です。

この場合、

  • 自由項目1は、姓
  • 自由項目2は、名

この2つが必須なので、入力していないとエラーになります。

その場合は、半角カンマで区切って 1番目,2番目・・・と入力していきます。

info@hogehoge.com,山田,太郎
test@testmail.com,山田,花子
mail@mailmag.jp,山田,次郎

こうすると、メールアドレスの後ろから順番に、
1番目の自由項目、2番目の自由項目・・と、登録されます。

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メールアドレスの数がそんなに多く無い場合は、この方法で大丈夫です。

 

CSVを使って一気に登録をする

CSV形式というと、難しい印象がありますが、CSVはエクセルで開くことが可能な形式です。

メールアドレスの数が多く、管理が大変な場合は、エクセルで管理をします。

その場合、下準備として、acmailerから登録用のCSVをダウンロードします。

メールアドレス管理 > CSVダウンロード

 

こちらは、クリックをするとすぐにダウンロードされます。

何かページが移動するわけではないのでご注意下さい。

スクリーンショット 2015-06-24 11.04.29

ダウンロードしたファイルを開くと、通常はエクセルなどの表計算ソフトが立ち上がります。

もし、立ち上がらない場合は、「プログラムを選択して開く」を選んでください。

 

CSVを開くと、このように登録したデータが表示されます。

これに手を加えることで、一括登録用のデータを作ります。

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まずは、このファイルを元に、3列目からデータを入力して行きます。

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データができたら、1行目2行目は不要なので、削除します。

また、「お誕生月」より右側も、今は登録する必要がないので、削除しておきます。

 

そうして作ったファイルを、「別名で保存」から、CSV形式で再度書き出します。

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これで、一括登録をする準備ができました。

メールアドレス登録の「CSVファイル」に読み込ませます

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登録確認画面になり

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登録されます

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これで、お客様のメールアドレスを登録することができました。

 

 

メルマガ登録フォームを作る

もう一つのメールアドレス登録方法としては、
acmailerのメルマガ登録フォームをホームページやブログに設置する方ほうがあります。

acmailerは、登録フォームを自動的に書き出してくれる機能があるので、
まずは、そちらを貼付けてみましょう。

メルマガ登録フォーム > フォーム設定

より、設定を行えます。

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ここでは、

  • 登録フォームに使用するかどうか
  • 必須項目にするかどうか
  • フォームの種類
  • フォームの値

を設定できます。

例えば、「お誕生月」は、自由入力ではなく、

セレクトボックスにして、値を設定することもできます。

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メルマガ登録フォーム

acmailerが自動的に書き出してくれる登録フォームです。

フォームURLを公開する設定にしておけば、

こちらへのリンクを貼って、お客様に登録して頂くことができます。

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デメリットとしては、サロンの色を出すことが困難なため、

サロンのメールマガジンだということがわかりづらいという点が挙げられます。

 

貼付け用タグ

貼付け用タグは、ホームページに貼付けて使用します。

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デメリットとしては、デザインの調整を行う必要があり、
その際に、htmlやcssといった言語の知識が必要になる場合があるということです。

また、どちらにも共通しますが、
acmailerのロゴマークを削除することは規約違反となるのでできません。

 

これで、お客様自身でも、メールマガジンに登録頂ける準備ができました。

 

本番配信

さて、最後に本番配信です。

本番配信も、テスト配信と同じように行います。

メルマガ配信 タブをクリックすると、このような画面になります。

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一番最初は、配信先件数が1通だったのに対し、

先ほど一括登録したアドレスが追加されて、10件になっています。

 

また、絞り込みを使えば、7月の誕生日のお客様だけに配信を行うことができます。

ただし、事前にお客様の情報を入力しておく必要があります。

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注意としては、ここで絞り込み条件を設定しても、

次の確認画面に移動しないと「送信先件数」は変わらないという点です。

 

送信確認画面に移動し、内容を確認した後、「送信開始」をクリックすれば、

順番に配信されて行きます。

 

ここまでで、サロンのacmailerを使う基本的な操作をご説明しました。

 

コンテンツが何よりも大事

配信する機能のご説明をしてきました。

ただ、ほとんどのサロン様がご理解されている通り、
何よりも大事なのは、「何を配信するか」です。

acmailerのテンプレート機能や、絞り込みは、それをサポートするための機能でしかありません。

 

お客様にとって、手元に届くメールは、「迷惑」以外の何者でもない状態から始まります。

「このメールが届くのを楽しみにしていた!」となるケースは、始めは稀でしょう。

 

けれど、気持ちを込めて、テーマを決めて、読む側が楽しめて有益な情報を配信して行けば

楽しみにしてくださるお客様が増え、読者数も増えて行きます。

 

最初にも触れましたが、まずは内容を充実させて配信をしてみること。

ステップメール機能(acmailerは非対応)や、
予約配信機能については、

必要に応じて学習していけば大丈夫です。

 

ぜひ、サロンでメールマガジンを有効活用してみてください。