2015年3月18日にリリースされた
アメーバーブランドのサイト制作サービス
「Ameba Ownd(あめーばーおうんど)」を試してみました
Ameba Owndとは?
アメブロを運営しているCyberAgentの「アメーバー」ブランドの
ホームページ管理サービス というのが、ざっくりとした説明です。
Saas型とか、インストール型とか、そういった難しい説明は省きます。
ターゲットとしているユーザーイメージ
少し使ってみた段階の感想ですが
シンプルにホームページを管理したい人向けだと思います。
たくさん装飾をしたり、文字の色を変えたり・・と、
やりたいことが多いユーザーさんには向いていないです(現段階では)
お店のホームページに使いたいという方もいると思いますがこのあたりは見極めが必要かも。
といっても、僕としてはWEBがシンプルになっていくのは素敵なことだと思っているので好きです。
実際に使ってみよう
アメーバーブランドなので、アメーバーIDがあればサービスを使うことができます
ウェブサイトのURLを決める
登録をするとまずはURLを決める画面がでてきます。
これは、今後変えることができない(はず)なので、慎重に決定しましょう。
ちなみに、後ろに続くドメインは、いくつか選択できるようです
ウェブサイトの種類を決める
URLを決めたら、ウェブサイトの種類の選択になります。
このあたりは、後から変更も可能ですが、最適と思われる種類を選択してみましょう
カテゴリの選択
次に、ウェブサイトのカテゴリを決めます。
関連性の高いカテゴリから選択する形式ですが、これもあとから変更することが可能です
リラクゼーションサロンとかだと、こういったイメージかな
カテゴリを追加して階層を深めて行くことができます
デザイン選択
これも、あとから変更可能です。
デザインを決めたら、ウェブサイトが開設されます
管理画面について
管理画面は、とてもシンプルなレイアウトになっています。
左側に管理用のメニューがあるんですが
の4つが主なメニューです。非常にシンプル
スマートフォンのプレビューも管理画面からできるのは便利
管理できるのは固定ページと投稿の2種類
WordPressなどを使っている方にはなじみがあると思うのですが
Ameba Owndも、管理できるのは
の2種類です
固定ページ
固定ページは、皆さんが想像しているいわゆる「ホームページ」のことで
プロフィール、アクセス、お店の紹介・・などの「時間」が関係ないページのことです
投稿ページ
投稿ページは「新着情報」や「ブログ記事」のように更新頻度が高く、
「時間」の概念が必要なものです。
ブログ記事とイメージをすればいいでしょう
固定ページは、ブロックレイアウト
固定ページの管理は、ブロックレイアウトです。
左のツールから、「テキスト」「画像」などを選択して、ページに配置していきます。
ただ、ドラッグドロップをしてみても、配置されないケースがありました。
テキストの横に、極端に縦長な画像をいれてみたりすると、反応しない場合があります。
このあたりは
「おいおい、そこにそのサイズの画像はいれないほうがいいよ?」と、拒否しているのかもしれません。
投稿ページはシンプル
投稿ページの編集画面は、実にシンプルです。
基本的には
のみ
その中に、画像を配置できたり、動画を配置できたりします。
いずれも、編集できる項目は限定的
固定ページも、投稿ページも、テキストエディタは非常にシンプルです
テキストをドラッグして選択すると、編集ツールがポップアップします
が選択できますが、文字の色を部分的に変えたいとか、背景色をつけたいとか、
書体を変えたいといったメニューはありません。
シンプルにテキストを編集する感じです。
SNSの連携機能が便利
ページに入れられるツールとして、
また、ページそのもののレイアウトとして
FacebookやTwitter、Instagramを選択できます。
例えば、Facebookページの投稿を読み込みたい場合は、
FacebookページのURLを登録するだけです。
すると、自動的にFacebookから投稿を取得して、配置してくれます
今後リリースされる機能
今後は
があります。
ほとんどの機能はイメージできると思いますが、
この中でも特筆は「広告収益還元」サービスでしょう。
これは、tsu というSNSと同じ仕組みだと想像できます。
ユーザーの記事に広告が表示されるけれど
その広告の表示数なり、クリック数に応じた料金が
記事を執筆したユーザーに還元される仕組み
つまり、ブログ記事を書いて、たくさんの人に見てもらえれば、
そこからお小遣いが入るというモデル
日本では、こういったモデルを嫌う傾向があるので、賛否両論のサービスと言えます。
Ameba Owndが、どう日本流に展開して行くかは注目です。
現段階の感想
僕は、シンプルなウェブサイトが好きなので、使いやすい部分がありますが、
この「シンプル」を、
使いやすいと捉えるか、物足りないと捉えるかで、
賛否は分かれるかなと思います。
「アメブロを使ってホームページ替わりにしようと思っている」
とか
「まずはお店のホームページを持ちたいけれど、WordPressとかわからない・・」
という方には、かなりオススメなサービスだと思います。
ただ、できることが限られているので、
「上級者向けのシンプル」だと僕は感じました。
上級者向けのシンプル
できることが限られていて、直感的にサイトを運営できる・・
というのは、実は上級者向けです。
例えば、色鉛筆なり、絵の具を渡されて、自由に絵を書いてごらんと言われたら、
なんとなく華やかに、なんとなくそれっぽく描けると思うのですが、
紙とえんぴつだけ渡されて「デッサンしてごらん」と言われると、
やれることはシンプルなはずなのに、実はかなりのスキルが必要になります。
僕は、Ameba Owndを、そんなツールだと感じました。
飛びつくユーザー層と、連携するサービスに相違が出そう
シンプルにホームページを作れるので、飛びつくユーザーはいると思います。
ただ、連携するサービスを見てみると
など、実はある程度のWEBリテラシーが必要なサービスになります。
シンプルにするなら、もっと徹底的にシンプルでもいいかなぁーとか思いました。
『ウェブサイト』は、作る側と 使う側が 分離する
そして最後に思ったのは、作る側と使う側が、分離してきたなぁーということです。
今までは、「お店のホームページ」というと、
なんとなくHTMLとか触ってみたり、
画像のリサイズを自分でやってみたりと、
使う人も、作る項目があったのです。
しかし、Ameba Owndは、ユーザーが「作っている」ように見えて、
実はサービスを「使っている」だけだと思います。
その辺りは、WEBの在り方が変わってきたなと感じました。
何がいいか、何が使いやすいか、
というのは、一概には言えません。
用途やニーズによって変わってきます。
コンビニ弁当が必要な時もあれば、
手作りご飯が大切なシーンもあります。
僕らWEB制作をする人間も、いつまでも職人的に包丁を研いでいるだけではなく、
WEB業界全体の流れと、自分の立ち位置を認識しなければいけないなと感じました。