サロンのホームページを作っていると、たくさんの技術を持っているサロンに出会います。
例えば、ボディの技術だけでも、
アロマセラピーもあれば、痩身エステもある、チャクラを整えるものもある。
フェイシャルの技術、機械や道具を使った技術、エネルギーを使った技術もある。
新規のお客様に、サロンに来ていただくには、それらを、ただ並べていくだけでなく、
「集客」を意識したメニュー作りにする必要があります。
[affiliate id=4578]
メニューで集客を意識する
メニューを作る時に、僕が気をつけている5つのポイントをまとめてみました。
1.お客様に届ける価値を言語化する
技術の価値を一番わかっているのは、技術者です。
一番わかっているからこそ、説明が難しいときがあります。
例えば、ホームページ制作業者から、
「レスポンシブウェブデザインで、SEOを意識したランディングページを作りましょう」と言われても、
あー、なるほど・・と思う人も入れば、ハテナマークがたくさん出てしまう人もいます。
そもそも、その技術がどのくらいの料金になるのか、想像もできないケースもあります。
「スマートフォンでホームページを見る人が増えているので、スマートフォン対応します。
そして、やっぱり検索上位に出ないと意味がないので、検索上位を意識した特設ページを作ります」
と言われれば、何をしてくれるのかはなんとなくわかります。
サロンオーナーも、お客様に対して同じようなことをしているケースがあります。
「ホットストーンを使ったロミロミです」
「リンパを整えるデトックスアロマです」
「スウェディッシュトリートメントです」
これが、お客様にどんな価値を提供しているのか、お客様の中にはわからない人もいます。
「温めた石を使った、ゆったりした圧で身体をほぐすハワイアンマッサージ」
「リンパの流れを整えて、老廃物を排出しやすくする、アロマトリートメント」
「欧米のスパで人気の、しっかりとした圧をかけるオイルトリートメント」
まずは、技術を言語化してみます。
さらにそれだけでなく、技術の価値を言語化してみます。
「身体が冷えると、抵抗力が下がってしまって疲れやすくなったりする。
身体の中心から温めることによって、お疲れをほぐすだけでなく、
血液の流れを活性化して、この夏を乗り切りましょう」
こうすると、どんなメニューなのか、お客様に伝えるパーツができます。
2.価値をメニューにする
言語化して見ると、いままで書いていたメニューではお客様に「価値」を伝えられていないかもしれないことに気づきます。
アロマセラピー 60分・90分
これだけでは、何がいいのか、
どんな価値があるのか、他のサロンと何が違うのか、イメージができません。
極端な話、
肩アロマ 40分
腰アロマ 60分
全身アロマ 90分
と書いた方が、何をしてくれそうか、なんとなくイメージができる気がしてきます。
さらに、イメージをかき立てる言葉を頭につけると、どんな価値がありそうかイメージできます。
ぽかぽか肩アロマ
しっかり腰アロマ
ゆったり全身アロマ
価値を伝えるのに、長文にする必要はありません。
ただ、サロン側が伝える工夫を織り込まなければ、せっかくの技術の価値がお客様に伝わらないことがあります。
ぜひ、いまのメニュー表が本当にお客様に価値を伝えているのか、見直してみてください。
3.メニュー自体がお客さまを絞り込む
「ターゲットを絞り込め」 という言葉を耳にしますが、
サロンオーナーさまは、これがけっこう苦手です。
「せっかく持っている技術を減らして伝えるのは、もったいない・・・これも載せておきたい。」
「30代と限定してしまうと、50代の女性を取りこぼしちゃう気がする・・・もったいない。」
けっこう、
あれもこれもしておかないと、
もったいない・・・という心理から来てるんじゃないかなって思います。
でも、考えてみてください。
あなたが、「相談があるんだけれど・・」と、お友達にカフェに呼び出されたとします。
親友ならば、それだけでも全然ウェルカムだと思うんですが、
知り合い程度なら、この段階でまずは勧誘を疑いますよね。
で、いざカフェに入ると、とりとめもないことを話し始める。
「仕事先でこんな先輩がいて、対応に困ってるんだけれど・・・
あ、それと旦那の帰りが遅くてストレスが溜ってて・・・
それで眠れないんだけれど・・・肩もこっちゃって・・・」
みたいな。まぁ極端な例ですが。
あれもこれも伝えようとすると、伝わらないんです。
でも、「今から話するのは、この3つです」と伝えてあれば、まだ聞けます。
それ以前に、「○○のことで、相談したい」と伝えれば、準備ができます。
これって、会話だけでなく、集客にとってもすごく大事です。
「アロマセラピー受けませんか?」では、「相談があるんだけれど」と同じ。
あなたのサロンのファンなら話は別ですが、そうでないお客様には興味を持ってもらえません。
お客様に受けるかどうか自体を考えさせるのは「検討」です。
検討中のお客様は、まずサロンに足を運びません。
「肩のお疲れをほぐすアロマ、ぐっすり眠るためのアロマ、
全身の筋肉の疲労回復アロマがあります」
と説明すると、お客様は「検討」から「選択」に入ります。
つまり、「わたしは、どれを受けるべきなんだろう?」という考え方に変わります。
絞り込み始めるわけです。
さらに、
「デスクワークではなく、家事やストレスからくる肩の疲れをほぐすアロマ」
「時差ぼけを早く解消するための、体質チェックと体質別オイルを使ったアロマ」
「アスリートも取り入れている、運動の後の筋肉を鎮静して回復させるアロマ」
とすれば、
それぞれ「あ、わたしのことかもしれない」というイメージ像が見えてきます。
疲れの部位だけでなく、「こんな人」というイメージを織り交ぜることは、
ターゲットを絞り込むのではなく、
お客様に選んでいただくための手段なんです。
ターゲットを絞り込むのが苦手な方は、一度ボランティアで募金活動をしてみてください。
「恵まれないこどもたちに、愛の手を!」と叫ぶことで、どれだけの人が通り過ぎて行くか。
その時に、絞り込んで伝えることで、どれだけ反応率が上がるのか、体感してみると、
サロンのお客様を集客するのに、どんなメッセージの伝え方が必要か、イメージできるかもしれません。
4.料金で勝負しない
メニュー作りで悩んでしまう人は、
「いくらくらいの料金設定なら、お客様は来てくれるだろう」
と考えます。
この考え方自体、一旦手放した方がいいと思います。
あなたがその技術の第一人者で、
日本中でその技術を提供している人が8人しかいなくて、
何人もの不治の病のお客様を救っているなら、
極端な話、10万円でも20万円でもお客様は来ます。
つまり、お客様にどんな価値を提供できるかによって、価格の設定は変わるんです。
だから、今まで書いてきたように、
「お客様に提供できる価値」から、料金を設定し直してみることが重要です。
例えば、
「絶対に痩せる! 本気の痩身エステ塾 5回プログラム 12万円。
結果が出なかったら、結果が出るまで3回まで無償フォローします!」
このメニューからは、サロンの「本気度・結果」という価値が見えます。
そうすると、本気のお客様の心には響くはずです。
あとは、お客様がご自身で、
「12万円かぁ・・どうやって貯めようかな・・・。分割対応はできるかな・・」と、
ご来店までの段取りを考えてくださいます。
「いくら出してくれるだろう」は、後だしじゃんけんです。
相手の出方によって、対応を変える方法です。
お客様に、価値を伝えて、その価値に対する料金を提示して、
あとはお客様に判断と段取りをしていただく。
料金設定のときは、サロンがまずじゃんけんのカードを提示する必要があります。
とはいえ、どういった金額にすればいいのか、最後に触れておきます。
5.導線を意識したメニュー作り
「メニュー料金は、価値で決める」と、言いましたが、
とはいえ、やはり「来やすい料金」というものはあります。
自分のサロンの近隣では、どのくらいの価格帯が多いのか、
競合サロンはどのくらいの料金なのかは、知っておく必要があるでしょう。
知った上で、本来提供したいメニュー以外に、
「入り口」となるメニューと、
「ステップ」となるメニューを作ってみます。
例えば、
「絶対に痩せる! 本気の痩身エステ塾 5回プログラム 12万円。
結果が出なかったら、結果が出るまで3回まで無償フォローします!」
であれば、1回あたり24000円のメニューということになります。
本来提供したい5回プログラムは、12万円ですが、
中には、1回だけ受けてみたい人もいます。そんな方には、
「1回単発コース、24000円の技術を、初回のお客様のみ1回だけ12000円」と、
打ち出してもいいと思います。
半額です。
でもこれは、5回コースへの導線として考えます。
このコースに足を運んでくださった方は、間違いなく5回コースの見込み顧客です。
技術を受けていただき、ポジティブな感想を持ってもらうことが、5回コースへのステップとなります。
しかし、12000円でもまだ高いと感じる方はいるでしょう。
そんな方には、
「本気の痩身エステ 1部位のみ、4,800円」としてもいいかもしれません。
ポイントとしては、
「興味を持っている人に、足を運んでいただく」ということと、
「安売りをするのではなく、最高のコースを細かくわけてみる」ということ。
以前、インターネット系の会社が株を細かく分割して売り出したことで、ものすごい企業価値になりました。
高いコースではなく、手を出しやすい価格まで細分化して見るというのも、1つの手段だと思います。
そしてそれは、安売りではなく、本当に受けて欲しいコースへの導線として意識するようにしましょう。
[affiliate id=4578]
まとめ
今回は、サロン集客のご相談の中でも、料金についてよく頂く質問内容と、
僕自身がセミナーでお話をしている内容を、シンプルにまとめてみました。
当然、あなたのサロンには当てはまらないこともあると思いますし、
このままのメニュー名で展開しても、反応は見込めないでしょう。
あなたのサロンの状況によって、調整する必要はあります。
ただ、メニューの中でもこのポイントを見直してみることによって、
少しでもサロンのメニューを改善し、サロン集客に貢献できたら、嬉しいです。